こんにちは、小舟(こぶね)です。
フリーランス、あなたはどんなイメージを持っていますか?
年代にもよりますが、まだまだ、社会的には不安定なイメージが強いと感じます。「それで生きていけるの?」「会社にはもう勤めないの?」そんな風に聞かれることもあります。
今日は、私が考えるフリーランスのリスクヘッジについてお話します。
会社員とフリーランス、リスクが高いのはどっち?
私は、会社員にもフリーランスにもそれぞれリスクがあり、どちらがリスクがより大きい・小さいというものではないと思っています。
私は会社員の頃、外回りのコンサルをしていました。あの時、もし交通事故で歩けなくなったら、会社を退職せざるをえなかったと思います。
しかし文章を書くという今の仕事なら、交通事故で歩けなくなっても、仕事上は何も支障はありません。入院中でも、上半身を起こしてキーボードさえ叩ければお金を稼げます。
そんなわけで、リスクにはさまざまな種類があり、会社員・フリーランスといったくくりで、一概にどちらが安心とはいえないと考えています。仕事内容や会社の経営状況によっても、リスクは大きく違ってきます。
ただ1ついえるのは、フリーランスの方が「よくも悪くも、自分の考えや行動が結果にダイレクトに影響する」ということです。収入においてもそうですし、リスクヘッジの観点でも、同じことがいえると思います。
会社員の時にあれこれリスクについて考えていても、自分があずかり知らぬところで会社が不祥事を起こせば、一気に倒産リスクや減給リスクが高まるでしょう。
防ごうにも、会社の中での自分の立場や裁量権によって、影響力が及ぶ範囲は自然と限られてきますよね。
一方で、社長をはじめとした経営陣がリスクについて考えてくれるため、自分自身であれこれ考えなくても、ある程度リスクヘッジがなされた状態ともいえます。
これに対して、フリーランスの場合、リスクを考える主体は自分しかいません。自分の考えや行動によって、リスクを大きく減らすこともできれば、逆もあり得ます。
会社員とフリーランスでは、リスクの種類が違う。どちらがリスクが高い働き方とはいえない。しかし、フリーランスの方が、リスクヘッジについて真剣に考えるべき。
これが私が辿り着いた結論です。前置きが長くなりましたが、続いてフリーランスになってから私が意識している5つのリスクヘッジを紹介していきます。
フリーランスになって意識している5つのリスクヘッジ
1.健康管理
これは最初に意識したことです。
会社員の場合、病気や事故で仕事ができなくても、別の誰かが穴埋めしてくれます。また、休んでいる期間中や失業後も傷病手当や失業給付を受け取れます。
しかしフリーランスの場合、自分が仕事を完遂できなければ、頼る相手はいません。クライアントに迷惑をかけたら、次の仕事はこない可能性すらあります。だからこそ、健康管理にはかなり気を遣っています。
具体的には、腰痛対策でクッションを購入したり、ストレートネック対策で目線の高さと合うデスクトップPCにしたりしました。また、タイピングをする手や指には気を遣うようになりました。
2.収入源の分散
収入源の分散と聞いて、当たり前だと感じる人も多いでしょう。でも、フリーランスとして実際に働き始めると、ジレンマが生じます。
それは、1つのクライアントから大量の案件を受注した方が、単価をあげてもらえることが多いからです。リスクヘッジの観点からいうと、収入源を分散したい。でも現在の収入を最大化するには、ある程度受注先はしぼった方がいい。
この兼ね合いが、悩みどころだと思います。
私はクライアント企業のホームページを見たり、他の仕事の依頼状況をチェックしたりして、企業の安全性をチェックしています。
安全性の高い企業なら受注先をしぼり、安全と思えないなら受注先を広げ……と、微調整してきました。
ちなみに今は、安全性が高いと判断している2社を軸に、いくつかの案件を受注するようにしています。
3.スキルアップ
フリーランスにとってスキルアップは必須です(会社員もですが)。ただし、ここでもジレンマが生じます。
それは、短時間で高収入になる案件と、スキルアップにつながる案件は、えてして別物だということです。
スキルアップになる案件というのは、つまり、自分の現在のスキルではちょっと背伸びする必要のある案件です。つまり、仕上げるまでに時間や労力がかかります。
一方、既存の知識で執筆できる内容は、スキルアップにはなりませんが、短時間で高収入をたたき出せます。
収入をとるかスキルをとるか……毎月、自分の能力と相談しながら、微調整の毎日です。
感覚的に、短時間で高収入になる案件4割、スキルアップになる案件4割、とにかく楽しくて好きな案件2割、という感じです。
4.法律的な勘所
フリーランスになってしばしば、「会社員の頃は、守られていたな」と思うことがあります。
会社員の頃は、法律的に問題ないかリーガルチェックをする機能が社内にあり、提供する業務はすべて品質が担保された状態でした。何か問題が起きた時、会社が責任を問われることがあっても、社員個人が責任を問われることはまずありません。
しかし、フリーランスの場合は自分で自分の身を守る必要があります。法律に引っかかるようなことは通常はありませんが、「法律上、どうだろう?」という視点は常に持っておくに越したことはないと思っています。
必然的に、法改正のニュースなどにも敏感になりました。
5.未来予測
フリーランスになってから、自分の仕事や属する業界の未来について考える機会が増えました。
たとえば、下記のようなことを私は常に想定しています。
- WEBライターの仕事は、5年後も需要が見込めるだろうか?
- WEBライターが増加することで、価格破壊が起きる可能性は?
- 文章コンテンツから動画コンテンツに以降することで、ライター需要は減る?
それぞれの問いに、明確な答えはありません。しかし、そのリスクを想定したうえで、今できる対策をとることはできます。
専門性を強化したり、企業とのつながりを強める等です。動画やSNSにも常に関心を持つようにしています。
リスクに備えて人生をコントロールする
フリーランスになってから心がけているリスクヘッジを5つ紹介しました。
フリーランスでも会社員でも、リスクは基本的には避けたいもの。
ただ、リスクに自分自身で備えられる今の環境に、私は満足しています。リスクを肌で感じることを含めて、自分の人生をコントロールしている実感につながると思うからです。
これからも健全な危機意識を持ち、自分なりのリスク対策を講じていきます。
なお、フリーランスの収入や貯蓄の考え方については、下記の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。
月収70万=30万?フリーランスの手取り額を会社員の給与に換算